ジョブ理論を株式投資に適用する

「ジョブ理論」という本があります。
ハーバード・ビジネス・スクールのクリステンセン教授が書いた本。
マーケティングに携わっている人には必読の本ですね。

本の帯には

破壊的イノベーション論のクリステンセン教授が
「人はなぜそれを買うのか?」を解き明かす最新作!

とあります。

その中で、データの取り扱いについての記述があります。

・データは集める時にも分析する時にも、人の主観が必ず入るので、客観的なデータというものは存在しない。

・平均値というものはアテにならない。
(紹介例は違いますが、拒食症と過食症の人の平均をとったら普通の人が出来上がるが、それは意味のあるデータなのか?という話)

そういうデータから出来上がった、「30代の男性はこういう趣向なので、これを買う」といった分析結果は、的を外しやすい分析であるという。

それに対してジョブ理論では、
「人が”物”を買うということは、片付けるべき仕事(ジョブ)のために、物を雇用することである」という視点で分析していきます。

この本の有名な例ではミルクシェークの例です。(日本人からするとピンときませんが)

ミルクシェークの売り上げ落ち込みを改善するために、顧客にアンケートをたくさんとって、味を増やしたり、量を増やしたり、価格を下げたりしたが、一向にうまくいかない。

ジョブという視点で分析したところ、朝の時間帯にドライブスルーで購入している顧客は「車通勤中、お昼までにお腹がすかないくらいの良い腹持ちで、運転しながら片手で持つことができて、長い通勤時間の間、時間をかけて飲むことができる(暇つぶしになる)」という使い方をしていることが明らかになった。と。

「運転しながらのほどよい満腹感と、暇つぶし」のジョブは、ベーグルもサンドイッチも満たすことはできない。だからシェークが最適。という理論です。

こういった「片付けるべきジョブ」の視点から物事を改善していき、売り上げアップにつながったという事例でした。

この考え方は、投資の定性分析にも役立つなと、読んでいて感じました。

ついつい、ROE20%、EPS増加が10%以上でスクリーニングして・・・と投資でもやってしまいます。でも、それを満たしていても、下がる株ってたくさんあります。

ROEなんか借り入れが多ければ数字を大きくすることはできるし、そもそも元手のかからないネット系企業は数字が高い。
EPSだって自社株買いをしたら数字は改善され、多少株価も上がるが、企業の本質は何も変わっていない・・・。

となると、やはり数字の分析だけでは不十分。

銘柄選定時には、「この企業の製品やサービスが片付けているジョブは何か?」という視点を持ちながら、分析していきたいですね。(これまでもある程度していましたが、強力な指針となりそうです)

たとえば今保有している6198キャリア。
単にシニア関連の人材派遣、という事だけを抑えるのではなく、そのビジネスの背景まで読み解きます。

この企業は、「定年し、高齢になって体力も衰えたけど、自分にあった働き方をして生活していきたい」という、多くの高齢者の”片付けるべきジョブ”を解決するサービスを提供できていますね。

こういった視点で、良い銘柄選定をしていけるように、日々精進していきたいですね。

おわり

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